重要な存在、サロマ湖
国際的な研究場所
北極や南極に行って、様々な研究をする人たちにとって
サロマ湖というのは大変魅力のある場所のようです。
というのも、いきなり極地に行って生活するよりも、
ある程度似た環境で生活し、体験することによって
今まで見えていなかったもの見えてくるなどの
効果があるからです。
また、結氷したサロマ湖の氷は、海流が無いので
裂け目ができないの、安心して氷上で行動できる
という長所があります。
(東京大学大気海洋研究所 微生物分野HPより)
それだけではありません。
サロマ湖では実にいろいろな研究団体が
様々な研究をすることができるという利点があります。
国際的な極地の研究者、氷の下の海水の変化、
氷の裏側の研究、藻の光合成について、
光の届き方、等々多くの研究があるのです。
(同上)
さらに、湖畔にはペンションもあり、
食事の心配もなく、研究者たちは「快適に」
活動を続けることができるという訳です。
例えば「サロマ湖で測定された一年氷海域の特徴的
環境に対するプランクトン藻類と海氷藻類の対応」
という研究をしている神奈川大学の理学研究科
の人たちは、結氷の状態を調べることによって
地球温暖化による海氷面積の縮小や海氷の厚さの
現象を研究しています。
なぜ、サロマ湖が選ばれるのかですが、
北半球で最も南に位置する一年氷海域に
サロマ湖があるからです。
つまり、温暖化の影響が最初に現れる場所
という訳です。
このように、サロマ湖での研究は、
極地だけではなく、全地球的な研究に
つながっているのです。
ただ、単に観光地としての存在ではなく、
「地球の健康診断」をする場所という意味で
大変重要な存在であるということが言えます。