トド 森で立ち往生
流氷嫌い国後島横断?
北方領土の国後島で、海にいるはずの海獣のトドが
1頭だけ海岸から2・5キロも陸側に入った森の中で
発見されました。

森の中のトド、逃げる方も必死
(写真はネベドムスカヤさん提供 北海道新聞より)
漁業者の人たち数人で、漁網を使ってやっと生け捕りに
したら、ようやく観念したようでした。
今月に入って島の西海岸が一面の流氷で閉ざされたために、
泳げる東側の海を目指し不自由な陸歩行で島の横断を試みた
ようだとのことです。
国後島の西海岸には4月初め、分厚い流氷が一気に到来して、
海面は完全に閉ざされてしまいました。
ネベドムスカヤさんは
「東海岸に流氷がないことを本能的に知っていて、陸路で
島を横断しようとして、犬に阻まれたのではないか」
と語っています。
横断なら直線距離で7キロもあります。それでも流氷の
上よりはよかったのでしょうね。
トドはその後トラックで東海岸に運ばれ、元気に海に戻った
そうです。

おたる水族館(小樽市)の学芸員の方の見解は
「爪が小さいトドは滑りやすい氷の上での移動を
いやがりますので、海に入ることができる場所を
求めて移動するうちに陸側へ進んだと考えらますが、
救助がなければたどり着けずに命を落としたかも
しれませんね」
と話していました。
トドのつまりは、そのトドの思いどおりの東海岸に
行けたということです。良かったですね。
(参考:北海道新聞、小樽水族館HP)