ある藩の家中の侍が酒を飲んで大きな失敗を起こしました。
それを知った殿様が禁酒の令を出します。
殿様の命令だから家来たちも最初はおとなしく辛抱していましたが、だんだんと規律が緩み始め酔っ払って御門をくぐるものまで出てきました。
そこでもう一度引き締めようと、門の脇に禁酒番屋を設け、通る者を厳しく調べることになったのです。
ある日、近藤と言う酒飲みの家来が城下の酒屋で酒を飲み、酒一升を夕方までに門内の自分の長屋まで届けろと、番頭に注文します。
弱った番頭さん、酒など持って行こうものなら禁酒番屋で捕まってしまうので、それだけは勘弁してくださいと頼みますが、何とか工夫をして届けるようにと言い残して帰ってしまいました。
番頭に話しかけた店の小僧が、菓子屋に化けて、菓子の折りに五合徳利を二本入れて行けば良いと持ちかけます。
菓子屋に扮して御門へ。番屋の役人を何とかごまかして酒を届けようという小僧たちの知恵と、番屋の役人のからみ。さあここからが聞き所です。
最後の場面は笑わずにはいられません。
柳家小さん、十八番の噺です。
(参考:古典落語100席 立川志の輔 PHP文庫)
コメント
いつも楽しい落語ありがとうございます。
次回も楽しみにしていますね(#^.^#)
こちらこそ。ありがとうございます。
実はこの噺は私が一番得意としているものなのです。